ダンス上手くなりたい方、最近伸び悩んでいる方にはぜひぜひ知っておいて欲しい運動理論を紹介します。
この話を聞いたとき、僕は目からウロコが落ちました。
ダンスに運動理論なんて関係あるの?と思ったそこのあなた!
大いに関係ありますので、ぜひ最後まで読んでください。
まずこの運動理論ですが、僕が考えたものではありません。
考案者といいますか、この理論を提唱しているのは、”百獣の王を目指す男”こと武井壮さん。40歳を超えてもなおアスリートタレントとして未だに現役で活躍し続けるスーパースターです。
先日はマスターズ陸上の世界大会で優勝した(4x100mリレー)のは記憶に新しいかと思います。
“動物の倒し方”のネタで一発屋芸人のようにテレビの世界に舞い降りた武井壮さんですが、
消える消えると言われながらも、消えるどころか、むしろ右肩上がりで活躍の場が広がっています(2016年現在)
消えない理由の一つとして、武井さんの”引き出しの多さ”というのがありますが、
スポーツという分野において、陸上歴2年半という短い期間で全日本チャンピオンなったのは、
単に運動センスがずば抜けた天才だったわけではなく、独自に導き出した運動理論に基づくトレーニングを積み重ねた結果です。
この理論が、ダンス上達にも直結するものなので、ぜひ知っておいて損はありません、
陸上とダンス、一見関係なさそうな感じもしますが、繋がります。
しかも、驚くべきことに
武井壮さんがこの運動理論を導き出したのは、小学5年生のとき。
誰かに教えられたわけでもなく、自ら導き出したというのですから、もうヤバイですよ。
リスペクトせずにはいられません。
“自分の体を思った通りに動かす”練習
あなたは、自分の体を自分の思った通りに動かすことができますか?
鏡を見ずに、目を閉じて水平に広げてピタッと止めることができますか?
初めてこれをやってみると、多くの人は上下どちらかに数センチずれてます。
自分の両手を水平と思ったところにピタッと上げて止める、一見シンプルで簡単な動きですがこれが1センチでもズレるってことは、その他の動きも全てズレるということです。(分かりにくくてさーせん> <)
極端な話、基準が1センチずれてるわけですから、全ての動きに1センチのズレが出る可能性があります。
これが、武井壮さんの言う運動理論。
自分の体を自分の思った通りに動かす練習をすること。
つまり、武井壮を動かす練習をすることによって【見た動作をそのまま自分の体で再現することができる】ようになる、というものです。
武井さんは小学5年生のとき、自分が野球をしている姿をビデオで見たとき、これに気付いたそうです。
「全打席ホームランを打つつもりでバット振っても失敗するのは何でだ!?」と不思議に思ってたそうなんですが、この自分がバット振ってる映像を見たとき「自分がイメージしたフォームと違う!」ということに気付いたそうです。
▶思った通りに体が動かせてない
▶▶動作がズレてる
▶▶▶ホームランが打てない
▶▶▶▶思ったとおりに自分の身体を動かす練習をしなければ!
小学生の時点でこの解答に辿りつくなんてどうかしてるぜ、と正直思いました。すげー。
それ以降、スポーツをするときには、自分の体を思った通りに動かすことがベースになっているので、何をするにも上達するスピードが異常に早いというわけです。
お手本を見る→「ああやってやるんだ」→初心者なのに、なんとなく形になる
『”ああやってやるんだ”ができちゃう』
『世界で一番この能力を鍛えた大人がオレだ』
自分の体を思った通りに動かす能力が高いので、陸上歴たったの2年半で陸上十種競技日本チャンピオンになるし、水泳未経験でいきなりバタフライ25mを17秒で泳いだりできるワケです。
運動に関して、武井壮さんには数えきれないほどのエピソードがありますので、ぼちぼち紹介していきたいと思います。
これってダンスするときに一番必要な能力やん。
武井壮さんのこの運動理論を知ったとき、ピンときました。
思った通りに自分の体を動かす能力こそ、ダンサーにとって必要不可欠な能力だと。
何千回も何万回も反復練習すれば、どんなムーブでもそりゃーできるようになります。ただできるようになるまで時間もかかるし、体力を使う点で非効率的です。
初心者って、だいたいインストラクターのお手本通りに動けませんよね。
それは、センスとか経験という言葉だけで片付くものではありません。
関節の可動範囲も違うし、体のパーツの長さも違うし、筋力も違いますし、それでも反復練習を積み重ねることによって、次第に形になっていくものですが、できているように見えて、それは反復練習によってズレが修正されているだけ。
もしその動きができるようになったとしても、違う動きをやったら、またズレてることが多いです。
そのズレを修正するのは、非効率な反復練習。
サッカーをやったらピカイチなのに、ボールを投げさせたら変なフォームの人とかいますよね。
あんな感じで、反復練習だけで作り上げた技術は、応用を生まないんですよ。
一方で、思った通りに自分の身体を動かすことができる人は、スポーツの種目が変わっても短い時間でそこそこ対応できます
上手い人を観察したり、ちょっとアドバイスをもらうだけで、初心者とは思えない動きができたりするのは、“スポーツ万能”とか“運動神経が優れてる”という才能系のフレーズで処理されがちですが、
自分の身体をイメージ通りに動かす能力によるもので、後天的な努力でカバーできる部分です。
「ああやってやるんだ」
という、最高のイメージを自分の身体で再現すればいいだけですから。「センスがいい」と言われる人は、誰から言われるでもなくこの能力が高いのです。
まとめ:ステップやムーブがどうのこうの、の前にまず”自分の体を思った通りに動かす練習”をするのが先なんだ。
ただひたすらに反復練習を繰り返して、体力と時間を消費するのはもったいないですよね。
1日24時間しかありませんし。限られた時間の中で効率よく上手くなる方法というのが求められると思います。
音の取り方とか、リズムの掴み方、アイデアなどはその人が独自に持っている感覚(センス)の部分に影響されるとおもいますが、
ダンスの【体を動かす】という運動の部分に限っては、センスではなく、練習の方法次第で確実に能力を向上させることができます。
こういうアプローチでダンスを教え方をしているインストラクターって何人いるでしょうか?
(とりあえず福岡では聞いたことがありません)
スタジオのレッスンっていうのは
鏡の前で、動かし方をレクチャーして、反復させる
というのが一般的ですけど、
レッスン生全員は上手くならないですよね。超上手くなるのは、ごく一部。
ちょろっとやっただけでなんとなく踊れる人は、思った通りに自分の体を動かす能力がもともと高い人
逆になかなかできない人・クセが強い人というのは、思った通りに自分の体を動かす能力が低い人で、センスがないというワケではなく、武井壮さんの運動理論を踏まえた練習で克服できるます。
伸び悩んでいる人、壁にぶち当たっている人、イメージ通りに動けてない人は、
レッスンを増やしたり、むやみに反復練習をするんじゃなくて
まず、思った通りに自分の体を動かす練習を取り入れましょう。
何万回も反復練習するよりも、鏡をしっかリと見て、
自分の身体がどのように動いているのか
イメージとのズレがないか
ズレてる場合どれだけ修正すればいいか
自分の身体の動きを、脳内で描かれる理想の動きとシンクロさせるイメージです。
まずは目を閉じた状態で、両手を水平に上げる、垂直に上げるとか。
1センチもズレなく動かせるようになったとき、驚くほど自分の能力が向上しているはずです (^ ^)
武井壮さん、すごいわ。これ書いていてますますファンになったわ。
勝つ人 13人のアスリートたち (Sports graphic Number books)
文藝春秋
売り上げランキング: 7,427
武井壮の目指せ! 百獣の王 ~人間VS動物のシミュレーションバトル 実践編~
ワニブックス
売り上げランキング: 222,736