ストリートダンサーの活動として定番なのが、チームを組んで活動すること。
ショーに出たり、コンテストに出たり、バトルに出たり……それって当たり前だと思ってたら大間違いな話です。
高校一年の時にダンスを始めてから、正社員になる26歳直前までのおよそ10年間、いわゆるダンス中心の生活をしていた僕ですが、チームを組んで活動するという、ダンサー的な活動をしたのは最後の2年くらいです。
高校時代は、スタジオのレッスンを何個か掛け持ちで受けて練習。
大学時代は、レッスンも受けつつサークルでのイベントや学祭で踊ったり、スタジオの発表会で踊る程度の物でした。
今の子たちに比べると、圧倒的にアウトプットの場が無いです。
10年前の福岡のダンスシーンって、今とは全然違います。他県は存じ上げませんが同じだとオモウ。
だって、ダンスオンリーのイベントってほとんど無かったですよ。
MCとかラップとかDJとか色々なパフォーマーがいるなかで、ダンサーのショーケースってのがあって、何組かが出演する程度。
今でこそ、ダンスのコステストがあったり、バトルのイベントが毎月開催されていますが
それこそダンス人口が右肩上がりに増えてきたここ7年8年の話。
僕が所属していたダンスサークルも100名以上の大所帯になったそうで、4学年+留年組のお兄さん方をかき集めても30人程度だった頃が懐かしいです。
大学生だけでこれだけ増えているってことは、高卒フリーター組を入れるととんでもない数のダンサーがポコポコいる計算になるので、同じレベルの人と知り合いになる機会も多いし、
結果として【チームを組んで活動する】という事自体ハードルが下がりきっています。
同じレッスンを受けてる人と組んだり…
サークルで仲良くなった人と組んだり…
はっきり言いたい。
うらやましい。
チームを組んで、ショーとかコンテンストとかバシバシ出て、入賞とかして、ゲストで呼ばれて〜ディライトとかにもチャレンジしてとか、
そういう憧れを当時抱きながら、イベントに行ってましたけどね。
“チームで活動する”というのが叶ったのは晩年ですわ。
だからこそ『チームを組んで活動できること自体幸せなことなんだぞ』と言いたい。
良いチームの法則:ルールを作って守る
僕のチームは【社会人2名+学生2名】という構成で活動してたのですが、めっちゃ仲良くて楽しかったです。練習も楽しかったし、ダンス以外でも楽しかった。
それは時間に対するルールが厳格だったことにあるかもしれません。
「5分前に来んとしばくぞ!」と誰が強制するわけでもなく
集合時間の5分前には全員集まってたり。
仕事がある身としては、ダラダラ夜中まで練習してる時間があったら、サクッと風呂に入って明日に備えたいところがあるので、社会人に寄せたルールなのですが
別に「遅刻したら罰金1000円」みたいなこともせず、明確に取り決めしたって訳でもないのに、効率よく練習できてました。 当時の【ダンサー=ルーズ】というイメージを覆すこの5分前行動のシステム、我ながらあっぱれだったと思います。
寝坊とかで待たせたり、スピーカー忘れたりだとか、そういったハゲた理由でメンバー同士がストレスを生み出すことは一切ありませんでした。
メンバーが仲悪くなったりする原因で一番多いのが
待たせる、寝坊する、忘れる、任せる系のこと。
時間を守れない人間は、予想以上に周りをイラつかせてる場合があるので、キチンと謝罪をして再発防止案を提案して許してもらいましょう。
寝坊とかダメですよ絶対。 待ってる人の時間を奪ってヘラヘラしてるヤツはくそ人間です。
ただのクソカス人間なので。
ささいなことの積み重ねで、糸は絡まりそのうち解けなくなるもんです。
「スゲー」とか「カッコイイ」ってのを同じ価値観で感じられる仲間なんですから、大事にしないと。
仲悪くなったりするのはホントにもったいない。マジでもったいない。
ダンサーとして活動できる喜びをもう一度確認しましょうよ。当たり前じゃないよ。
ショーに出れるのは、イベントに主催してくれた人がいるからだし、バトルとかコンテンストに出れるのは、チームを組んでくれてるメンバーがいなければ成立しませんよね。
BOTYとかDELIGHTとか一人で出れませんよ。一人では目指すこともできません。 桃太郎のように、仲間探しからやらないと。
組む人がいなくて、その場にすら立てずに過ごした人もいるんだから。(それはボクなんですが)
ダンスの活動歴からすると、どこにも所属しない暗黒時代が全体の8割を占める僕としては、今の若い子達がスーパー羨ましいです。
上手かろうが、下手かろうが、入賞しまいが、ダメ出しされようが、チームを組めないってことは、そこに挑戦すらできないんですから。
そんな中でも腐らずダンスを続けられたのは、ダンスが好きだったからです。
大学時代のモチベーションは、学祭とスタジオの発表会くらいでしたが、それでも楽しかったし、
ダンスを続けていたからこそ、今の嫁さんとも出会えたし、キッズにダンスを教えるということもできているわけです。(実は10月からダンスクラブのサポートしてます)
最近チームを組んだばかりの人
チーム組んでるけどマンネリになってる人
トラブルを抱えて解散を考えてる人
【チームを組んで活動できる】という事自体にまず感謝して過ごして欲しいと思います。
ショーに出る、コンテストに出る、ネタを作って練習するというプロセスは、ダンスの技術やセンス、ステージ慣れるというメンタル的な要素も含めて、絶対に必要になります。
最初どんだけ下手でも、ショーとか出まくって頑張ってる人は短期間でも激伸びしますから。
「上手くなりたいならショーに出ろ」という言葉がありますが、今は比較的に簡単にチーム組めますし、ダンスのイベントも沢山ありますので。
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編集後記
僕が現役の大学生だったころ、今と比べ物にならないほどダンス人口は少ないものでした。
同じ学年で、同じジャンルの人は学内にいませんでしたし。
チーム組めてたら、今とは違って充実してたんだろうなーって思います。
まーでも、チームの活動がない分、音の編集や動画の編集、フォトショとかの使い方を色々好きに勉強できたってのもあるし、まー縛りが無いってことで良かった点もあります。
今フリーで食っていけてるのは、そのとき身につけた技術が核になっているので、そう考えるとピンの期間が長かったのは僕にとってプラスだったのかも。
とにかく、今チームで活動できることに感謝しましょう!! 周りに感謝!! それでOK!!
ルーズな人は、時間を守ることで失った信頼をコツコツ取り戻しましょう。