恥ずかしながら、小・中・高・大と、課題図書以外ではほとんど読書した記憶がありません。
社会人になっても、これといって勉強が必要な職種でなかったので、本を読むことがありませんでした。
スラムダンクとかワンピースとか、漫画を「読書」と言ってしまうような人間で、字だけの本とは無縁の人生。
「字だけの本を読む」という行動に対して”めんどくさい”という印象しかなく、30年が経過していました。
そんな僕でも、”ある本”と出会ったことで読書の魅力を知り、この30年を取り戻さんばかりの勢いで本を読みまくるようなっています。
『これは(今の)僕/私のために書かれたものなんじゃないか。』
たまたま読んだ1冊の本が、その後の人生を大きく変えることもあります。
これまでの僕にはなかった【読書】という習慣が、1冊の本をキッカケに身につきました。
読み終えたあとに【成長】を実感できる、前向きになれる、勇気が出る、今の自分を強烈に後押ししてくれる、最も影響を受けた1冊を紹介します。
「賢者の書」喜多川泰著
本のタイトルは「賢者の書(けんじゃのしょ)」。小説です。
〜全ての成功を手に入れることのできる最高の賢者になる旅〜
スーパーざっくり要約すると【最高の賢者を目指す少年サイードが、8人の賢者に合うため世界中を旅する】という物語です。
あとがきを含めても全219ページです。
この本との出会いは、2014年の7月。
参加したビジネス系のセミナーの質疑応答の時間に「おすすめの書籍はありますか?」という質問で、登壇者の方が紹介していた1冊です。
その当時の僕は、質疑応答のやりとりを聞きながらその瞬間にAmazonで購入していました。
本屋で「賢者の書」というタイトルだけ見でも、絶対買うことはなかっただろうと思いますが、その登壇者の人が『人生の軸と本』とまで言っていたので、とりあえず〜という軽い気持ちでした。
これまでまともに本なんて読んでこなかったので「とりあえず1章だけ読もう」と、作業の合間の休憩がてらに読み進めていったんですが、
グイグイと物語に引き込まれていき、その日にやるべきタスクは全てシカト。読み終えるまで止まりませんでした。
海外ドラマにハマったときのような感じですね。テレビの前から動けない、終わったら次の話、みたいな感じで、その現象が”本”で起きるとは予想外。
読み終わるまでに4時間以上は経っていたと思いますが、メラメラと心に火がついた、そんな気がしました。
本を読んで、あまりの感動で涙を流すという経験は衝撃的でしたね。
映画でもワンピースでも、感動的なシーンで泣けることはありますが、この作品を読んで出てきた涙は、これまでのそれとは違った意味だったんですよ。
なんというか、感謝というか、がんばるぞだったり、とにかく複雑なんですが、ポジティブな感情になります。自分のOSがアップデートされる感覚で、スイッチが入りました。
小説なのでもちろん文字だけの本なんですが、大部分が主人公サイードと賢者による会話形式
で展開するため、読書習慣が一切なかった僕でも読みやすかったです。
小説にも色々なジャンルがありますよね。ミステリー・SFとか。
この「賢者の書」をカテゴライズするなら、自己啓発小説が一番しっくりきます。
読み進めていくにつれて、最高の人生を送るために必要なことを学ぶことができます。
サイードを「自分」に置き換えて読んでいたので、自分が8人の賢者に会えたような気分になりました。
成功者になりたい→賢者になりたい
この本を読んで確信したことは「僕も賢者になりたい」ということ。
本を読む前までは「成功者(経済的)になりたい」と常に思ってました。
それが幸せなんでしょ、と。
しかし、今まで正解と思っていた価値観が、本1冊読み終えた後に全く別のものに上書きされ
ています。
8人の賢者が教えてくれる8つの項目は、最高の人生を送るために欠かせないもの。
特別なノウハウではなく、誰もが知っていること、大切にすべきことを、「当たり前のこと」を改めて確認させてくれたのでした。
「生まれ変わる」と書くと大げさな表現になりますが、ほんとそれくらいの感覚になります。
「おすすめの本ありますか?」という質問に応えられる大人になりたい
この賢者の本は僕の人生に最も衝撃を与えた運命の1冊となり、著者の喜多川泰さんのリリースされてる作品は全て買い揃え、新作は予約するまでになっています。
「晴耕雨談」という音声CDも買ったし、昨年(2016年)は、九産大で開催された講演会にも行きましたし。
もう完全なるファンですね。
全ての喜多川作品は、主人公や世界観は違えど、伝えたいことは一貫していて、読むたびに感動と学びがあります。
2017年に発売された新作『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』は、スーパー良かった。映像化してほしい。
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生まれ育った我が家には「本を読む」という文化がなく、そういう環境で育つと、本を読まない自分に何の疑問をもちません。
それがデフォルトなので、気づきもしません。
しかし、読書には過去の自分が”丸ごと生まれ変われる”ような影響力があると体感してしまった僕には、本を読まないことはマイナスでしかないな、と正直思っています。
親が読書しない、という影響は子供にも及びがちなので、自分も親になった今、本のある環境というのを作っていければなーと思います。
しかし「この作品面白いから本を読めーっ!!」と押し付けられて読む本は、いかに素晴らしい作品でも、迷惑で、逆に本嫌いを加速させることにもなりかねないので、
僕が読書を楽しんでいる姿勢を見て、その影響を受けてもらえるのが理想です。
今年で読書するようになって2年目ちょっとですが(短けぇ)
気に入った作品を何回も読み込んでいるので、読んだ冊数はそんなに多くないけど、
賢者の書は「おすすめの本は?」と聞かれたとき、自信を持って答えている1冊です。他にもあるけど、まずこの作品を、と。
もっとこうしたい、こうなりたいという理想があるのに、「本気を出せばオレの方がすごいけどな」なんて頭で思っているだけで、なかなか具体的な行動に移せず毎日過ごしている人。
そういう人がこの作品を読んだら、自分の中から燃え上がる何かを感じて、行動できるキッカケの1つになれるかもしれません。
ウズウズと、いても立ってもいられない気持ちになります。
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今まで本を読んだことがない人には特にオススメですので、ぜひ読んでみてくださいませ。